出演しております。

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お知らせです。
日本最大の国際舞台芸術フェスティバル「フェスティバル/トーキョー11」参加作品『トータル・リビング 1986-2011』という舞台に出演と映像で参加します。
宮沢章夫さんが主宰する遊園地再生事業団の新作です。この作品で、『ニュータウン入口』『ジャパニーズ・スリーピング』と続いて宮沢さんの作品に参加するのは三本目です。少しでも良いから成長していければと、日々を集中して過ごしています。いま自分にできることがどういうことなのか、できないことばかりを見てしまって敗北する毎日ですが、とにかく少しでも良くなりたいと、作品に向かい合っています。誰も見てくれなくても、気付かれないようなことでも、それが細部に宿るように、言葉を発して、カメラをまわしています。
チケットが発売されているので、ぜひお時間がある方には見て頂けたらとおもっています。
よろしくお願いします。

ポレシュの演劇で若い男は煙草を吸ってウインクをしてた。

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稽古は休み。
病院にいって事故で痛めた足は大丈夫だった。疲労は溜まっているようだ。
夕方、豊洲を目指す。ルネ・ポレシュへ。
ぜひ見たかったポレシュ。彼の戯曲は以前から遊園地ラボ公演などで読んだりしていたが、観劇は初めてだった。ワクワクしながら『無防備映画都市』という演劇をみる。豊洲に着いた時から嬉しくなった。空間に吸い込まれた時からニヤニヤしてしまう。ホットコーヒーを飲みながら、目の前を走る車の砂埃に興奮。F/T11に参加しているということで招待してもらえて、本当に十分過ぎるほど楽しんだし、それはそれは面白かった。
なんて自由な、嬉しくなってしまうよ。音も最高。ガンガンくるしさ。なかでも若い男の役者が車から飛び降りて走ってきてエリアから離れてから何をするかと思ったらポケットから出した煙草に火をつけて関係ない客に目配せをした後に音のオペをしてた男にウインクをしたあとに一息ついてそのままエリアで演技をつづける共演者を見ているその一連の姿の立ち振る舞いに鳥肌が立った。素晴らしい。嬉しかった。そういうの見たかったんだ。
べつに理解出来たとは思えないが、そこで起こるそれらは演劇を見たことのない人でも、光景を味わえるような、そんな演劇だった。デタラメなことは清々しい。野外はいいな。
こういう作品にもっと人生で触れれたらどんなに楽しいんだろう。
どんどん見たい、こういうの。
宮沢(章夫)さんも来られていたし、映画監督の青山真治さんもいた。観劇後はテンションも上がったし、『トータル・リビング 1986-2011』で一緒の上村(聡)さん、牛尾さん、時田さん、相馬さん、そして春式に参加していた茂木さんと一緒に店で楽しく喋っていた。それはそれは楽しく。
ああ、楽しかった楽しかった。いい休日だった。

『授業』

ウジェーヌ・イヨネスコというフランスの劇作家の作品で、下北沢に見にいった。
東京乾電池の公演として、柄本明さんが教授で、親しい友人の太田順子が生徒だということで、これは貴重な機会だから見逃せないので足を運んだ。そして面白かったのだ。なんといっても柄本さんが目を離せないような居方をするのだった。やはり凄い。そして太田さんは最高の相手を得たことで、途中から固さもとれて、やはりこういう魅力をもっているんだよこの人はという存在となって、久しぶりに彼女が魅力を出しているのを見れて幸せだった。やはり役者は演出だな。そして芝居は戯曲だな。活きていた。見てよかった。
「理解」ということについての不可能性を考えるうえでも、目からの鱗の戯曲であった。自分はいま、とても「理解」への狂気のようなもんが沸き立っているので、それって戦争みたいなもんだと絶望しながらも、驚くほど醒めたままで気分よく下北沢を去る。
検査した。
心臓はよくないようだが仕方ない。そんなことより怖い事がたくさんある。
理解のための戦いを考えていて、俺は一人でやっていく覚悟を固めているのでした。次はない。そうやって作品へ向かって進んでいくことにしか魅力を感じない。もっと、ただのこれを、肯定肯定肯定で進むわけです。
僕は社会派な表現者だと思っている。社会問題に向き合っているように見せる技術はあっても、それを乗り越えていくことを示せない奴らと一緒になるくらいなら、ひとりでもくだらないことをやっていく。個人を世界に回収させるより、圧倒的に不条理なままのそれを見せたい。問題を表面化させる為の意味ありげな言葉は見てて辛い。そんなのおふざけでしかないと思える。
続けることを選ぶための時間を過ごしている。言い訳は用意しない。終わる時は終わる。
生きているかぎりはもっと貪欲でいたい。
全然足りない。

『届けて、かいぶつくん』

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夜中に嬉しい報せ。
中村一義さんが、僕のつくった映画「生きている」を見てくれたようだ。
こんなに嬉しいことはない。とにかく、こんなに嬉しいことはないよ。
朝は齊藤庸介と共に河川敷で撮影。小澤と大笑いする。
レモン味でかき氷をたべる。
昼は「絶対わからない」の稽古。
先へ進めたいが皆がまだ台詞が入っていない。なんとか入れて頂きたい。
早めに作って壊していきたい。面白くしたい。台詞をいうのが仕事だからお願いします。
そこから精度をあげる。バラバラでいいよ。合わせて欲しくない。皆が違うのがいい。
そして夜は、東京ELECTROCK STAIRSの新作を見に行った。
以前から予約していたので松下くんと三軒茶屋へ。
大変なスケジュールであったがなんとか見に行けた。見たい舞台など数少ないので見逃せません。
それはとても素晴らしく、言うことなし。幸せな気分だ。
明日まであるみたいですよ。ぜひ。
横山彰乃さんの踊りはいつものように見てて気持ちよかったし、格好よろしく、可愛い。
終演後にロビーで彼女に挨拶。バストリオを見に来てくれるみたいだ。とても嬉しい。
そして、餃子をくって家にいる。
珈琲を飲んで眠気を殺す。俺は書くよ。おわり。

『まるいじかんとわたし』という作品


「まるいじかんとわたし」の本編と予告編をつくっていた。
映像としてまとめたので是非見てください。これが「まるいじかんとわたし」です。
皆がよく動いているのがわかります。
かかっているこの曲が、この作品のスタートでした。
irishcreamの衣装が素敵ですね。ナイスコラボレーションでした。
この作業を6時間やった後に、南波さんの出産の映像とか、佐藤家の家の中での時間を撮った映像を整理していた。これも一つのドキュメンタリー作品にまとめる。今月中にやってみたいと思っている。出産の瞬間は何度見ても感動する。「三人、(仮)」ってタイトルをつけて作業開始。
夜になって、一人っ子で同い年でご近所さんと共通点が多いけど、一度も会った事のない人だった松下くんとようやく会えた。ゲームセンターの前で待ち合わせ、連れて行ってくれた「コズミックソウル」は加湿の効いた店で、マスターのホーミーは最高で、もはや映画一本つくれるほどのエネルギーを頂いて、この人に次の映画の音楽を手伝ってもらいたいと心底思ったりしたのでした。素晴らしい気分で過ごしていた。とにかく加湿器のおかげで居心地がいいったらない。さらに流れで「コズミックソウル」での上映会が5月に決まる。やった。
しかし松下くんだ。
1981年生まれの人に会えたってだけで嬉しい。なかなか会えないんだよな。北千住の先輩である松下くんにまた色々と連れて行ってもらいたい。いい人に知り合えたぜ。ありがたい。
この街でやれることがまだまだあるね。

「まるいじかんとわたし」という時間

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一日限りのパフォーマンス「まるいじかんとわたし」が終わりました。
嘘みたいにあっという間でした。京都の二週間は。この一時間は。
なんでしょう。つまり儀式としておこなったという気持ちがあります。いつも頭の中にあるものを儀式のように、集中して、空間に、そこでなにかを漂わせ、少しのアイデアを形なきものに与えて、蘇らせて、出現させて、昇華したいんでしょうね。たぶん。わかりません。これも気分で書かれているもんなんでしょう。
多少のアイデアを携えて書くんです。色色と気分のことを考えていたら、それまであまり好きになれなかったはずの気分というようなもんが、どこか無意味だったとしても素晴らしいなにかだと思えてきて、まあ、とにかく制作中はとても幸せな気分になりました。好きな作品が自分で作れて、参加してくれる人がいて、それでますます幸せもんだと思いました。綺麗ごと言ってるように聞こえるかもしれんけど、信じられないくらいに素晴らしい不思議なじかんを過ごしました。あっという間だったという事が、このじかんの大切さを感じれて、なによりなんです。
とにかく参加してくれた人たち。メンバーの橋本(和加子)と小澤(薫)、大学からの付き合いである児玉(悟之)と小林(光春)は作品を強い気持ちで守ってくれます。ありがたい。長くやってきているので、コミュニケーションは簡単です。そして今年やってきた橋本と小澤と児玉はどんどん上手くなっているのです。経験値がついてきているんです。信頼しております。さらに、同居人でもある純平と、ワークショップ参加者の青木君。頑張ってくれました。短いじかんだったので大変だったと思います。もっと演出してやるじかんを作れてたらと思いましたが、しかしずっと青木君は面白かった。いままで彼のような人とやってこなかったのでとにかく楽しかった。パンの学校に通う彼のおかげでパンが劇中に登場したのです。青木君は発見でした。
で、やはり稲森明日香です。彼女に会えたのはこの作品にとってだけじゃなく、俺にとって大きかったと思います。京都に着いてすぐに、照明を手伝ってくれると紹介されて会った瞬間から、この人は出演してもらう人だと思いました。挨拶の声と、手と、顔を見て決めました。彼女が「まるいじかんとわたし」のスタートラインになりました。出演してほしい旨を伝えて、前向きな返事をくれてから作品が動き出した気がします。本番前に、また一緒にやりたいと言ってくれて嬉しかった。呼んだときには東京にきてくれるらしいよ。色々と楽しみが増えて、とにかく彼女は大きな発見でした。
そしてバストリオ最初のお客さんから、演出助手になっていた澤田栄一くん。彼がこの作品の為に京都へとやってきてくれたのは本当にラッキーでした。作品を好きでいてくれてありがとう。またやりましょう。そして手伝ってくれた宇野(恵理子)ちゃんや、向井(咲絵)ちゃん、そして当日の受付や手伝いのために作品を見れなくなってしまった山村(麻由美)さんには感謝してもし足りません。助かりました。ナイスアナウンス。さらに多くの手伝ってくれた人たち。ありがとうございます。そして母校にも助けられました。もちろん来てくれたお客さんすべての人に感謝します。相馬さんがはるばる東京から来てくれて驚きました。嬉しかった。
なによりも感謝するのは、このトランクルームというギャラリーに呼んでくれた井上雄太くん。彼との再会ほど嬉しい事はなかったです。幸せな気持ちで作品を作れたのは彼のおかげです。あと、ミズノミカちゃんにもらった手紙は宝物ですよ。彼女が見てくれて良かった。
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「まるいじかんとわたし」は終わりましたが、じかんは続きます。じかんがある限り、またどこかでこの作品のじかんが流れるかもしれません。愛すべき作品となりました。
まだ京都です。もう少しで東京に戻ります。

「座・高円寺」再び

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台風のなか、高円寺へ。
『長屋紳士録』という小津さんの作品がありますが、まあ、小津さんが好きで大学時代には心酔していたので、見れる作品は全部見てましたが、それを東京乾電池が舞台にしているものを見てきました。
演出は柄本明さんで、小津映画のつぎはぎを見ている様な作品でした。もっと地味なものを扱うかと思ったら、割と有名なシーンを使っていました。しかしこの劇場で一週間前にやってたことがまるで嘘だったかの様に、なんだか落ち着かない気持ちで客席に座って、簡素な四畳半で繰り広げられる役者のあれこれをじっと見ていました。役者のあれこれはとても楽しいです。
主要な人以外は、いろいろ配役が毎日変わっていくらしくて、太田順子からはこの回を見て欲しいという報せを受けていたのですが、なるほど、良い役良い場面をやっていました。大好きな映画「麦秋」の一場面でした。いつもの彼女とは違う感じの役で、どうやら緊張していたみたいだけど、彼女独特の魅力が出ていた。
やっぱり声が好きなんだよな、と考えていました。
そしてとにかく役者が多くて、役者の身体ばかり見ていた。あー、いるんだな、そこに。そういう感じで見ていました。いるんですよね。当たり前だけど。そういう当たり前のことでぼーっとしてしまうな。
まあ、でも、人のを見ている場合じゃないんだなと思っていたんです。
自分の事をもっとやっていくべきだと。そんな感じでした。なんだか日々イライラしてきていて、自分って奴に。もっとやれよ馬鹿野郎という感じなので、どうも焦っている気がします。映画を完成させていないのもいけないんだと思います。たぶん自分の中でのズレが大きくなっているんです。それが結構苦しいです。状況を変えるには自分が変わるしか方法がないので、もっと変化していこうと。
とても似合わないですが、野のココロが出てきているんでしょう。もっと良いものを作りたいです。
次、11月の京都でつくる作品『まるいじかんとわたし』は、小澤と児玉と今野と橋本は出ます。そしてオーディションで一緒にやろうと思った人たちも出ます。たくさん応募も、観客も、来てくれるとありがたいです。
いろいろとアイデアは溜まっております。
「時間」についての話をやります。それをひたすら考えます。3つのシチュエーションでの不条理なものになるでしょう。同時性ってのも考えてます。まだまだです。
とても役者に興味が出ています。初めての事です。

『原始人みたい』本番

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今日は本番当日です。つまり4月3日です。あーいよいよだ。
時間はいくらあっても足りません。
初めての舞台は大変としか言いようがないハードな日々でしたが、いいわけはまったくしません。ひとまず今出来る事は出し切りたいと思っています。それは自分を含めて、出演者も、スタッフも、皆です。
劇場は千駄木ブリックワンです。劇場っぽくない建物なので、なかなか分かりにくいですが、可愛いです。黄色い建物です。青いドアです。団子坂を上って、そば屋を曲がれば案内があります。お願いします。
とにかく二日間を走り抜けます。丁寧に。