アイサツ/そこにいる、という、声。

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雨の季節がやってまいりましたよ。
この季節に入る前にやることをやらないと身体のメンテナンスが難しい時期なので不安で、色々と慎重に過ごしていましたが、案の定、咳が止まらないという情けない事態で、この咳ってやつはもはや持病なんだと実感しております。やだな、咳。咳はほんと陰気な気持ちにさせるね。負けずに我慢しながら喋っています。
我慢すると「んーっふっ」という声が出ます。
ガープロ稽古真っ最中。面白い。作品の進む方向や濃度を高めていく為に、恒例の宿題みたいなのを出したが、それぞれが驚くほどに、単独者としてそこにいる/いた、という事と、その声がとてもフィルターなく現れてくる/きたので、安心と驚きで胸一杯ということになった。自分としてはとても不思議なんだけど、そういう稽古場なんだろう。しかしちょっと驚いた。今回のプレイヤーは四人と俺なので、俺はともかくとして、他の四人に対する信頼は強く持っており、この役者たちの圧倒的な良さを引き出せないならば俺が駄目なだけだなと、ひとまず参加するためにテキストをあげるという使命を強く感じた。ちゃんと書かんくてはね。生とか、死とか。
これの発展したものを、8月に東京でやろうと考えているもんやから、その為にもっと実験が必要だ。そういや今日の稽古前にあげてきたコダマのフライヤー案が、ほぼ理想のものでとても良くて、共有出来とるなーという満足感でこりゃポスター作ろうとなった。いいともに出れたら、後ろに貼ってもらえるのにな。タモリさんとは電車の話で盛り上がれると思うけどな。
しかし止まれない。ドカッと休めない。インプットとアウトプットを同時に行っている。「アウトレイジ」と「息もできない」をなんとか見たいと思ってるけど、時間をつくれるのでしょうか。とにかく止まったら死ぬんだくらいに思ってやっていくのが今からの私だと思って続けていきます。このリズムで。
明日はカメルーン戦なんだ。やるんだヤット。

電車ゆらゆらゆら

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ほぼ稽古、たまに休み。その休みの日のパターン。
前の日の夜遅くまで作業をして、朝寝て、起きたら電車に乗る必要があった。
一時間ちかくの間、ゆらゆら揺られ。約束をしていた佐藤夫妻の新しい家に遊びにいく。
ひたすら麓くんを見つめていた。惹き付けられる。その目線。その深さ。良いなー吸収力。
うーうーいってる麓くんと、だーだーいいながら遊んでいた。
新居の過ごしやすさも相まって眠くなってきてしまい、ぼーっとして過ごす。
あと、予告編も見てもらえていて嬉しかった。二人も出ている映画なので。
居心地の素晴らしい家で三人と楽しく過ごしていたというより、美味いものをひたすら運んで頂いて、とにかく美味いを連発するというような贅沢な休日となる。色々とご馳走をありがとうございました。
おみやげのジャムもパンにつけてぱくぱく食います。
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この爽快な屈託のない笑顔に、色々と教わるんでやんす。
帰宅。やっぱメッシすげーな。

ワールドカップ2010

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ワールドカップの開幕戦は開幕戦らしい緊張と熱狂の開幕戦だった。
アフリカ特有のこの音は凄いなと思う。南アフリカもメキシコも応援していた。
ファーストゴールは美しかった。
稽古は面白い。探りのいま。
小澤と見ていたTBSの番組「A-Studio」に出ているたけしさんの、最後の鶴瓶さんの話を聴いている時の顔はなんともいえない優しい顔だった。やっぱりたけしさんの顔なんだ。見ていたい顔だ。
加瀬亮もどきの役者は出てきているけど、やっぱり加瀬さんは特別だと思う。
痛そうな『アウトレイジ』が楽しみだ。
もっとシャッターをきろう。
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あたしの鳥

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この女優さんの顔も好きだ。
『ガール・プロブレム』の稽古が始まっている。
まず、死について。女特有のものについて。葬式トークをする。
それから、自己満足について。自慢を披露しながらのエチュード。めちゃくちゃ笑ってしまう。
最後はラップで締める。これやっぱ、やれば意外と出来るんだな。
作品のかたちが見えていないというスリリングさ。前と同じじゃん。
あと、作品の為に髪を染めなくてはいけないと思っていて、人生初の出来事になるでしょう。
いまだガチャガチャでダムダム人が出ない。もう出ない気がする。
あ、近くの鳥屋さんに、飼う為に鳥を見に行っても、同情じゃなく惹かれている太めの丸い鳥(なにか病気を持っているから太っているらしい)を飼う為の決意が足りない。でも忘られない。あいつが好きなんだと思う。だから悩んでいる。そんな事を考えていると、短編のシナリオを書き上げていた。何を書いているんだ。『あたしの鳥が逃げていく』というタイトルまでつけていた。明け方に書いたので読み直してみたら、あっさりとしたシンプルな良いホンだった。この街で撮れるホンだな。良いなー、あたしの鳥。ちなみに『ガール・プロブレム』は一行もまだない。なんてことだ。
そういや、『生きている』の予告編をコダマに見せていたら、色とか変で、国もよう分からん感じで、あんまりない独特な雰囲気で、架空の街の話っていうんが出てて、凄い楽しみだと言われてやる気になる。こういう事でやる気になる。期待している人がいるってことで。そんなもんだ。
そんな児玉と話して、京都で『原始人みたい』をやる気になっている。劇場の目星はつく。
で、今回の作品のために、エドワード・ヤン監督の『ヤンヤン/夏の想い出』を資料として見なくてはと思っているのに、この前友人にオススメで貸してしまったのを思い出して、なんてタイミングだと慌てる。
なにはともあれ、ペドロ・コスタが日本で教授をやるってことが凄いことだな。

好きな顔。

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ある映画のワンシーン。
この女優さんが好きだ。なによりもこの娘さんの顔が好きだ。
顔が好きってこと程に信用出来る事はない。
新たなものづくりに、我が必要とするオザワとコダマがいる。それが何よりも大事な事だ。
何はともあれ二人が再びやってきて、考える日々と実践する日々のはじまり。
ガープロの稽古開始。佑果も含めて、信頼出来る連中との共同作業はとても楽しみ。
色々と出して欲しいし、それをうまく見せたい。女が三人、男が二人。
E=mc²の美しさと残酷さ。記録と記憶のずれ。その間に人。
電車に乗っていると、ふと街の中にポカッと空いている土地があって墓が並んでいる。
皆、死ぬんだなという当たり前のこと。
パフォーマンスって何だろうって事から始めよう。
今回はスポーツと数学をぶつけてみる。
合間には編集。混乱するデータ。予告編だけでもまずアップしよう。

鳥と魚とガール

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ここにいらん事を書いて、気にさせてしまった。反省だ。
夜中、マイケル・ムーアの新作「キャピタリズム」を見た。力作だった。大変な労作だった。しっかりと作られているものを見ると気持ちが動く。アメリカという固まり。人がその中で、映像で、生きている。映像の砂嵐に消されていくようなアメリカの風景、街、人。撮られている映像はとても鮮明なのに、街の人と生活は亡くなる。なんて何も知らずに、今まさにぐうたらしてるんだと思えるだけで、この作品の価値を感じるほど、色々と不勉強なんだという気持ちになる。たくさん見よう。色々と。
今日の昼は小澤と橋本と一緒に、熱帯魚と鳥を見に行ったが、熱帯魚は奥が相当深くて勉強が必要で、鳥はちょっと不細工なやつがいてえらく可愛くて仕方がなかったが、店主が「こいつはよくない」とすぐに拒否されてしまい、一日考えることとなった。売れない鳥の悲哀。とにかくわが部屋で魚と鳥を飼いたいのです。のち、夕食はハノイハノイで角煮丼。二階で寝転がる。色々と六月末の作品について話をして、どういうことをどのようにしたいのかを手繰り寄せる作業。この作業が楽しくて仕方ない。とにかく形にしていこう。しかし映画の編集もあるのだし、七月には映画を撮り始めるし、八月にもお芝居をする予定だし、十月には遊園地再生事業団という大事な仕事があるってんだから、無茶苦茶なことになっている。でもやるよ。やる。やる。全部やる。やりたいんだ。
ただ箱根でも行きたい。温泉に行きたい。箱根って書いたポスターに敏感になっている。
あと北野武さんの「アウトレイジ」を見たいな。加瀬さん。好きだな。加瀬さん。

群馬じゃなく、アルテリオ。

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深夜に山に行く話がなくなったので、残念な気持ちで今日の過ごし方を悩む。
一度寝て起きて、部屋を片付けてから橋本(和加子)の舞台に行くことにする。三回目。千代田線から小田急線に乗り換えて、新百合ケ丘のアルテリオという劇場へ。新しい綺麗な建物だった。新宿とは違った距離で舞台を、だいぶ引きの画で楽しんだ。よく書けているホンなんだと改めて思う。よく出来たものは何度も見ると、作品の面白さをもっと知る事が出来るということが今回の「家の内臓」の体験だった。前田司郎さんは面白い。そしてアルテリオでの橋本は良かった。これからは知り合いの舞台は金と暇があれば、二度は見るべきかもしれないなと思った。作品が面白かったらだけど。面白いもんが良いな、見たいな。面白いもんなんてあんまりないけどな。
この日、家族席というような名前の、赤ちゃんを連れてきても見れるという特別席で鑑賞していた佐藤夫妻と合流。素晴らしい陽気の中で、のんびりと過ごす。麓が男前になってきているのでドキッとしてしまった。眼力があるよ。よだれは垂れているけど。南波さんが言ってくれて、新車でわざわざ三鷹駅まで送ってもらう。色々と話をする。また今週には新居に行く予定だ。別れて、高円寺で下車して座・高円寺にいく。無事になくなっていたノートは見つかった。高円寺をすこしブラブラとするが、金もないので大人しく帰宅しました。
山村さんに聞いた数学者による話がとても面白くて、劇作家のベケットを全然知らなかったが読んでみようと思った。数学って世界の不条理さについては、自分もだいぶ浴びてきたという自負がある。数学ほど不条理な世界はないんじゃないかと思っているのだった。高校の頃は異常なほど数学にまみれていた。数学の世界というのは完全にその中に入っていかないと、まったく前進出来ないものだった。数学は人を狂わせるが、疑いながら、様々な方向からそのものを包囲していく無限の魅力がある。とにかくベケットに触れてみる。
ワールドカップが始まる気配が長々と漂っている。頑張って欲しいのはとにかくヤットなんだ。

ダムダム人が出ない。

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昼から夕方まで休みと決めて、我が自転車で走った。
吉田戦車さんのtwitterによって、上野のおもちゃ屋に「伝染るんです。」のフィギュアがあるという情報を拾い、即ダッシュ。子供たちに混じってガシャポンを回す。子供たちも結構金を持ってたけど、俺は大人だといわんばかりに連続で回す。計12回。「またシイタケじゃん」とか言われて悔しかったけど、良いんだ。小学生の時には図工の時間に、木で出来た手作りオルゴールの表面に彫刻刀でしいたけの画を彫り込んだ事もあるほど、とにかく「伝染るんです。」が異常に好きだったのだ。クラスの皆が賛同してくれなくても構わなかった。
結局、欲しかった「ダムダム人」と「山崎先生」が出ない。またチャレンジしよう。だいぶ被ってしまったよ。「機械のかわうそ」が出て来たので嬉しかった。置いてみたら「かわうそくん」だけが立った。
上野をぶらぶらする。ゴミゴミして変な匂いがする。でも良いな。上野。色々と買う。のちに舞台終わりの橋本と合流してカフェで一服。根津から千駄木の間にあるカフェ。日暮里でアップルパイ。そして帰宅。
明日は撮影に参加する予定だったのだがなくなったので、楽日の「家の内臓」を見に行こうかと思う。ひとまず編集体制を整えた今日だった。そして「ガール・プロブレム」の資料を漁る。メモ帳を取りに高円寺に行かなくてはいけない。

ハノイハノイ/美味しいものに囲まれているよ

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あー、ちょっと休んでしまっとるな。
六月も気を抜いたらあっという間に終わっちまうと少し慌てとるが、色々と終わってからの日々は、近所の「ハノイハノイ」という美味のベトナム料理のお店を見つけた喜びと、近所に住むユイタマのお母さんが日々持ってきてくれよるプリンの美味さで、家じゃ「おいしいおいしい」となっとって、落ち着いちゃっとる。さらに児玉(悟之)と山村(麻由美)さんと名古屋からやってきよった小澤(薫)がほぼ家におるんで、なおさら賑やかで楽しい我が家となっとって、気合いをいれないと日々は過ぎ去ってしまうんよね。
あと、Twitterでやつい(いちろう)さんがメッセージをくれたのでなんとか実現できんかな。
まずは映画の編集をどんどんやらんと。そして戯曲を書かないと。アイデアをまとめたノートを高円寺のカフェに忘れてきてしまったので、それを取りに行かなくちゃいけん。佐藤家の記録、南波(典子)さんを撮った映像もそろそろ手をつけていかんと。あと家の事で弁護士に相談をすること。うーん。落ち着く暇などないな。自分を奮い立たせてやっていこう。そういやワールドカップが始まるな。見ちゃうんだろうな。ワンピースの最新刊を読めるのは最高だな。熱帯魚が買いたいな。文鳥も飼いたいな。(太田)順子ちゃんと牛尾(千聖)さんに勧められた「息もできない」は必ず見ないとな。
あ、音楽イベントに参加するために作る新作のタイトルが正式に決定。
『ガール・プロブレム あなたの葬式でわたしが言うべきこと』です。トップに少し詳細があります。新しいチャレンジをします。対バンです。
橋本(和加子)の「家の内臓」のクライマックスが近いです。6日まで。ぜひ!

世界でいちばん眠い場所へ

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『ジャパニーズ・スリーピング』のリーディング公演が終了。
たくさんのお客さんと、関係者の皆さんに感謝です。特別な雰囲気の中で出演者の声を三日間聴けたのは、とても良い経験になって、作品のことをさらに考えていく機会となりました。
その後の打ち上げも楽しかった。席を移らなかったので色々な人と話せなかったけど、まったく稽古とか公演中に話していなかった牛尾(千聖)さんと色々喋っていました。牛尾さんとは同い年で話しやすかった。もともと同じ大学だけど、学年が全然違うのでよく知らなかった。魅力的な人だった。
やつい(いちろう)さんは本当に気さくだ。とても雰囲気をつくってくれて楽しい。これから本公演も楽しみだ。
劇場側の出す条件や話が二転三転していき、手伝ってくれた児玉と共に振り回されて疲労困憊していたが、なんとか無事にいけて良かったということが何よりの事だ。ちょっと色々と考えなくてはいけない。まあカフェだったというのが難しくした最大のポイントだったんだろう。店員の皆さんはとても頑張ってくれていて、気持ちいい空間を作ってくれていた。ほんとにありがたい。しかし大変だった。
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今日は完全休養。考えない人になる。
ライブのような感覚で、一筆書きのように、どこにいくのかわからないまま、ピンポイントの正解を神経質に見つけるためじゃなく、媚びぬよう、ただ雑にはならぬよう、犬のように、猫のように、太陽の光を浴びて、徒然なるままに、手応えなどないまま、踊らされず、能動的に、恩着せがましくなく、経験則でもの言わぬように、誰も鼻で笑わぬように、優劣とか大小でなく、ただそこにいるために、ひたすら考えを、考えない。
空気がうまいとか言いながら、犬にあったり、猫にあったり、土手を歩く。
熱帯魚は明日買いにいこう。部屋でニヤニヤと見よう。
山村さんと児玉と橋本と根津でポかリン鑑賞。
のちに散歩となる。よく歩いた。北千住へと。考える事が山ほどある。