黒と白と幽霊たち2017
世界は美しいですか/真昼間/ここにあるのは/黒いものと/白いもの/混じれば/いつものような/グラデーションの/光の/世界と/影の/世界から/光射すそこに浮かぶのは雲/雲が隠しているのは/いつもと同じ/形のない/太陽からの光/いつもとは違うままならない形/雲と夏の空に浮かび上がるわたし/入道雲は/黙々と空に広がって/そのことにも気づかない/気づかないかもしれない/光と影が/すれ違っていく/それは遠くに見える/白い雲だった
ABOUT “Black and White and Ghosts”
『黒と白と幽霊たち』は黒と白がはっきりした二項対立の間にある灰色のグラデーションを描きだす物語。
物語の断片として、入道雲の浮かんだ夏の風景、1945年に起きた二度の原爆投下、約300年前の忠臣蔵、
家族と海へ行く夢を見る女、生まれ変わる猫の話、天皇の生前退位、よだかの星、世界で起き続けるテロなど、
時間や場所を跳躍した物語の断片を、音楽とパフォーマンスによって紡いでいく想像力をめぐる63分。
作・演出|今野裕一郎
出演|稲継美保 中野志保実 橋本和加子 今野裕一郎
演奏|松本一哉
TOUR
浜松公演
8月5日(土)開場18:00/開演18:30
6日(日)開場14:30/開演15:00
@福厳寺
チケット
前売 2,000円(前売特典:公演限定ステッカー)
当日2,500円
中学生以下無料
長野公演(映画上映付き)
8月10日(木)開場18:30/開演19:00
@かんてんぐら
前売 一般2,800円/学生2,000円(前売特典:公演限定ステッカー)
当日 一般3,000円/学生2,200円
中学生以下無料
金沢公演(映画上映付き)
8月12日(土)開場18:30/開演19:00
@金沢アートグミ
チケット
前売 一般2,800円/学生2,000円(前売特典:公演限定ステッカー)
当日 一般3,000円/学生2,200円
中学生以下無料
大阪公演(映画上映付き)
8月13日(日)開場18:30/開演19:00
@Flag studioフラッグスタジオ
前売 一般2,500円/学生2,000円(前売特典:公演限定ステッカー)
当日 一般3,000円/学生2,200円
中学生以下無料
東京公演(映画上映会同時開催)
8月15日(火)昼公演 開演15:30/夜公演 開演19:30
映画上映会 開演18:30
@BUoY北千住アートセンター
チケット
『黒と白と幽霊たち』予約2,300円/当日2,500円
『OVER, UNDER, AROUND & THROUGH』800円
舞台+映画セット割 予約2,800円/当日3,000円
(前売特典:公演限定ステッカー)
中学生以下無料
※映画のみの鑑賞は予約不要です
映画『OVER, UNDER, AROUND & THROUGH』
バストリオ主宰、今野裕一郎の監督作。ドイツの映画祭ニッポン・コネクションで上映された『ハロー、スーパーノヴァ』以来3年ぶりとなる新作映画。『黒と白と幽霊たち』のパフォーマンスシーンも登場する、想像力をめぐるオフビート・ムービー。
STORY
街は川で分断されている。男はあちら側へ行った。女はこちら側で動かない。男は全てを忘れてしまった。彼女たちは抵抗を続ける、生活して、表現をして、商売をして、子供を作って、街で生きている。どこへ向かおうと呼吸をやめない男はやがて変容する。そしてある朝、男は魚になっていた。
望月志津子 半田美樹 石田美生 武田有史 黒木麻衣 原麻理子 秋山遊楽 北野正明
監督・脚本・編集:今野裕一郎 (2017年/カラー/43分)
TICKET
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問い合わせ: busstrio@gmail.com
美術・写真 黒木麻衣
宣伝美術 新穂恭久
企画協力 松本一哉
協力 萬洲通擴 シバイエンジン
企画・制作・主催 バストリオ
大阪公演
企画・主催 sukima industries
制作・共催 バストリオ
協力 福永祐美
CAST
松本一哉
石川県出身の音楽家・打楽器奏者。
波紋音などの音の鳴る造形物を使用。音階や旋律ではなく音の響きそのものに着目し、自然の中での演奏・録音から作品作りを行うなど独自の音楽活動を展開。自身の演奏と環境音とを繋げていき、空間全体を聴く事で表現する即興音楽は、打楽器奏者の枠を超えより自由に空間の成り立ちを提示できる数少ないアーティストとして様々な分野から高い評価を受けている。
2013年 瀬戸内国際芸術祭の関連事業「おとくち」にてグランプリを受賞。
2014年 原始感覚美術祭2014 水のうたがきの音楽担当。
2015年 自身初のソロ作品『水のかたち』をSPEKKからリリース。
2016年 坂本龍一を中心とした音楽レーベルcommmons主催のイベント「健康音楽」への出演。DOMMUNEにて自主企画を配信。主催の宇川直宏に神回と賞賛。
2017年 2ndアルバム『落ちる散る満ちる』をSPEKKから6月25日にリリース。
建築家・黒川紀章の初期の代表作である中銀カプセルタワービルにて開催された「Nakagin Capsule Tower~OPEN CELL 2017」において、自身初のインスタレーション「サウンドカプセル 〜松本一哉自身が展示物〜」を行う。
稲継美保
兵庫県生まれ。
東京芸術大学在学中より演劇をはじめる。
中野志保実
神奈川県出身。玉川大学芸術学部パフォーミング・アーツ学科卒業。
大学在学中より演劇を始める。昨年所属事務所を退所し、現在フリー。自主公演を行うなど精力的に活動している。
橋本和加子
大阪府出身。京都造形芸術大学、映像コース卒業。バストリオメンバー。在学中は佐藤真ゼミでドキュメンタリー映画を専攻。映画を多数製作する。卒業後は役者として活動を始め、バストリオの作品に多数出演している。バストリオ以外ではこれまでに宮沢章夫や前田司郎、神里雄大、矢内原美邦らの作品に出演している。
COMMENT
バストリオの作品は無数の断片から構成されている。
観る人はそれらを各々の生活に手繰り寄せ、
自ら住む世界と照合しながら、
好き勝手に断絶や連続や境界や循環を
知覚したり夢想したりする。
それらは牧歌的情景の想起というよりも、むしろ
「火傷の感覚は炎の中ではなく指の中に在る」
からはじまる思考プロセスに近接した関係性の力学がもたらす、
情動の自律的な生成と呼ぶべきものである。