バストリオ / Busstrio

photo by Ralph spieler

PEOPLE

今野裕一郎

 Yuichiro KONNO
映画監督 演出家
Film and Theater Director

今野裕一郎 映画監督 演出家

Yuichiro KONNO  Film and Theater Director

橋本和加子

Wakako HASHIMOTO
パフォーマー 制作
Performer Producer

橋本和加子 パフォーマー 制作

Wakako HASHIMOTO  Performer  Producer
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大阪府出身。京都造形芸術大学、映像コース卒業。在学中はドキュメンタリー映画監督の佐藤真ゼミでドキュメンタリー映画を専攻。バストリオの立ち上げから全作品に出演。バストリオ以外の主な出演作品に遊園地再生事業団『ニュータウン入口』、『トータル・リビング1986-2011』(宮沢章夫演出)、アル☆カンパニー『家の内臓』(前田司郎演出)、岡崎藝術座『街などない』(神里雄大演出)、off-Nibroll『街にひそむ』(矢内原美邦振付)、ミクニヤナイハラプロジェクト『東京ノート』(矢内原美邦演出)、東葛スポーツ『ウラGBB』(金山寿甲演出)、小田稔尚の演劇『聖地巡礼』(小田稔尚演出)など。

黒木麻衣

Mai KUROKI
クリエイター
Creator

黒木麻衣 クリエイター

Mai KUROKI Creator
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1992年生まれ。
主にイラストレーションを主体とし制作、グラフィックデザイン、展示と実演など。

坂藤加菜

Kana SAKATO
パフォーマー
Performer

坂藤加菜 パフォーマー

Kana SAKATO Performer
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1993年東京うまれ。武蔵野美術大学映像学科卒業。
身体を用いた作品の発表、音楽家の演奏に交ざる踊り子、映像作品への出演、横須賀 飯島商店の催し「となりあう身」主催。

新穂恭久

Yasuhisa SHIMBO
デザイナー
Designer

新穂恭久 デザイナー

Yasuhisa SHIMBO Designer

元バストリオメンバー。
武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。2012年『Very Story, Very Hungry』に演出助手として参加後、2018年までほとんどの作品にスタッフ、出演者として参加した。宣伝美術やウェブサイト等バストリオのデザイン全般を担当。

COMMENT

『グッドバイ』
独特でね、役者さんも、時間の流れも、空間の動きも、すごいフラットな感じ、ずーっと全部がね。それで、なんかすごい伸びやかで、豊かな気持ちで、最初から最後まで観れたっていう、全部フラットな感じで。僕もいっぱい観てる訳じゃないけどそんなに無いなって。

(アフタートークより抜粋)

『生きている』

『好きな人やものが多すぎて 見放されてしまいそうだ』って椎名林檎さんの曲でありましたよね。今野さんの映画を見ていて、この歌を思い出したんです。今野さんは多分好きなものがいっぱいあるんでしょうね。人、動物、街、とにかくいっぱい。その好きなものたちを映しながら、未来にもそのものたちが形を変えてでもどこかに息づいていますように、って願っているように思えました。願う姿は、あくまで慎ましやかで。映された淡い瞬間が寂しかったです。でもだからこそ、そういう瞬間を自分も決して逃しちゃいけないと、強く思いました。そんな映画でした。

 

『信じたり、祈ったり』

大人たちと子どもたち。みなの目の前には、きっと「今」しかない。今しかないからこそ、なにかに執着しながらも、忘れてゆく。執着と忘却の間、大人と子供の間を、皆がふわふわと行ったり来たりしていて他の人には見えないその”間”を見ている監督は、おでこに第三の目を持っているのだろうと思いました。

『Rock and Roll あなたにとって大切なのはココロ』
 新宿眼科画廊にて、バストリオ『Rock and Roll』初日。今野さんとアフタートークをしました。そこでも言ったけど、この人たちがやっていること、やれていること、やろうとしていることを、まず第一に自分は理屈抜きに非常に好ましく思っているのだなと再確認しました。固まった主題や定まった物語に収まることのない断片的な場面が、心地よい接続と意外さで連なってゆく。ぼんやりと、だが或る切実さをもって浮かび上がってくるのは、とても大切だったかもしれない、どうでもいいものだったのかもしれない何かを、誰かに盗まれてしまった者たちの、孤独な独白の交錯だ。そこに、音楽、演奏、ロック&ロールという、物語とも主題とも異なるモチーフが、ほのかに、だが確かなリズムと音調で、鳴り響く。音楽は杉本佳一。通常より明らかにヴォリュームでかめのサウンドが、しかし見事に演劇と一体化していた。とにかく僕は、バストリオの役者さんたちの佇まいと台詞の言い方が、大変好きなのだ。幾つも幾つも、理屈抜きにぐっと来るシーンがあった。うまく言えないが、いわゆる演劇の現在形とは無関係な観客にこそ観て欲しい。いや、誤解を招く書き方でした。宮沢章夫さん直系であるバストリオが「演劇の現在形」に無頓着である筈はない。ただ彼らは明らかに、戦略抜きにナチュラルに、他とは違ったことをやろうとしていて、やれていると思う。ミニマルでポストモダンなアメリカ文学の最良の部分の味わいにも似たリリシズム。
 
『ハロー、スーパーノヴァ』
 別の機会にも書いたことがあるが、僕が最初に観たバストリオは映画だった。それから少し経ってから、彼らの演劇を観た。ごく大雑把に言うと、映画は具体的で現実的な場所と人々の生活と日常が物語られており、対して演劇においては寓話的というか箴言的というか逸話的というかそのような不思議な世界が描き出されていた。そしてこの両輪があって、バストリオはバストリオなのだ、というのが僕の了解だった。だがこの新作映画では、彼らが演劇において丁寧かつ大胆に追究してきたものが、たくさん持ち込まれている。もちろん以前の映画が持っていたdaytodayの感覚も、ちゃんと残っている。だからここへきて、バストリオは遂に(と言うのかな?)ひとつの大きな表現に取り組み始めたのだ、そんな気がしている。おおらかさと厳しさーーそれはこの世界を生きるのに必要不可欠な二大要素だと僕は思うがーーが、この映画のそこここに光っている。
バストリオは「生」を極めている。
その質素な公演は非常に演劇らしく、全然演劇らしくない。
ライブのような、儀式のような空間が会場を包む。
人と物と音と言葉が対等に存在する。
物と者の境界線がはっきり見えてくる。
そして、その境界線が溶けて、やがて別の形で再構成される。
舞台上に現れる諸要素の、存在そのものとの邂逅が体験出来るような感覚になる。
もちろん錯覚だけど、その錯覚を求めて演劇を観るので、喜んで騙されたい。
劇場を出ると、愉快で切ない後味が残る。
浄化されると同時に、払拭出来ない不安も湧き上がる。
世界がより不安定に、だけどよりしっかりしたように感じる。
『生きている』
がっつりとした作品だったね。自分の作品で言うと『世界のフラワーロード』に近いのかなあ。撮り方とか方法論っていうより、気持ちが滲み出てるなぁって思ったよ。何を描きたいかっていうのがよく出てる作品でさ。『なくしたこと』を得た来訪者との出会いで、改めて主人公の子が『生きる』ということを得られたというか、自己肯定に繋がるというかね。再会できるか分からないけど、でもその瞬間は生きていて。フラフープを持ったりとか、機材が見つかるシーンとか、ともすればドアーズの『まぼろしの世界』のジャケットみたいだったりするわけじゃない?道化師たちがいっぱいいるような感じで。でも「その中にも真実はあるでしょ?」っていうような描写がすごい好きだな。未来も現在も過去も混ぜこぜにした表現ができたのは映像の強みだし、そして今野さんの才能だなって思う。一見ファンタジーって思われる世界を有用することで、自分のリアリズムを届けようとする姿勢がきびしくもあるんだけど、やさしいなと思う。きびしいってことはやさしいんだなってことがホントに痛感させられたかな。僕自身もそういう表現形態をとるし。モノを創ってる人間として、今野さんたちのような人がいることはすごくホッとしますね。今後も楽しみにしています。
(デジタルマガジン『K.O.M』第2号より抜粋)
 
『信じたり、祈ったり』
 見ている人の心に入ってくるような創意工夫がされてるし。シンプルな表現なんだけど濃く集約された短編映画で、テンポもすごくいい。いい意味でのイノセントの描き方を果敢にトライしてるんだなって。河原とかにイノセントな情景を想うのは、僕もそういう少年だったから分かります。お会いしたことは無いけど、僕と同志だなって感じるし、一緒に前に進んでるんだなって感覚はありますよね。オレもしっかりやろうって思うというか。本当の意味でやさしくてほっこりするというか。ストーリーは淡々さを持ちながらもダイナミックだよね。ちゃんと起伏があるのがすごいなと思います。自分が描きたいことをやる上でのテンポ感をちゃんと知ってる人だなって感じました。たとえ周りからどう見られようと、湧き上がる想いも大事にしていたいよね。
(デジタルマガジン『K.O.M』第3号より抜粋)
『点滅、発光体、フリー』
 ねぇ親愛なるバストリオ氏、美しいものの秘密を、みんなにわけてくれてありがとう。そのおかげで私たちみんな世界と少し、仲良くなって、あさ目覚めるために、よる眠ることができるんだ。
『絶対わからない』
 その日はとても暑い日で、初めて行く街はなんだかワクワクさせてくれた。路地を曲がり普通の民家の様な場所。よくわからないけど田舎のおばあちゃんの家に来た気持ちになった。
 
席に着くと役者ととても近く、というかほぼ同じ空間にいるので緊張した。
 
2011年はいろんな事があった。本当にいろんな事があったのでそれを無視する事はとてもできない。それを呼吸してどう吐き出すか。僕は観ている間とても心地良かった。終わり。
『点滅、発光体、フリー』
心臓のリズムが1、2、3っ!のところとナベアツのギャグのところで安心しました。すごく素敵なお芝居だなと思いました。タイトルもいいっすね。ぼくも努力します!

『3人、』

映画の中で、ステキなファンファーレを鳴らしてひとつのくすだまがわれました。「3人、」を観たとき、わたしのお腹には赤ちゃんがいました。不安と愛おしさがパンパンにつまった大きなお腹。1人が2人になって3人になる。今野監督のフィルターを通した佐藤家のみなさんは、今でもわたしの心の中の大切な3人です。