生きている

2010年|62分|カラー|DV


監督・撮影・脚本・編集

今野裕一郎


音楽

Kanina


出演

太田順子

橋本和加子

佐藤拓道

渡辺珠子

山崎玲奈

新姫華

サブリナ・ヘルマイスター

ホベルト・マックスウェル

アルトゥール・ヴィタル

ヴィオ・レイ

今野裕一郎

深堀絵梨

安藤清美

柴田洋子

魚谷純平

齊藤庸介

南波典子


録音|吉井貴則

照明|小林光春

照明協力|白井勇太

美術|魚谷純平

絵|大倉さゆり

翻訳|ホベルト・マックスウェル

制作協力|とやまりき

制作|橋本和加子

川沿いの町には一軒の珈琲屋がある。 そこにはおばあから店を受け継いで一人で日常を過ごしている聡美がいる。 探し物が得意な彼女には習慣があった。 その町に砂漠からやってきた夏子が現れる。 長い旅で力を使い果たした夏子は、聡美によって助けられ生命力を回復していく。偶然の出会いが何でもない日常をあたらしくする。それは一人では得られないものだった。


がっつりとした作品だったね。 自分の作品で言うと『世界のフラワーロード』に近いのかなあ。 撮り方とか方法論っていうより、気持ちが滲み出てるなぁって思ったよ。何を描きたいかっていうのがよく出てる作品でさ。 『なくしたこと』を得た来訪者との出会いで、改めて主人公の子が『生きる』ということを得られたというか、自己肯定に繋がるというかね。 再会できるか分からないけど、でもその瞬間は生きてい て。 フラフープを持ったりとか、機材が見つかるシーンとか、ともすればドアーズの『まぼろしの世界』のジャケットみたいだったりするわけじゃない? 道化師たちがいっぱいいるような感じで。でも「その中にも真実はあるでしょ?」っていうような描写がすごい好きだな。 未来も現在も過去も混ぜこぜにした表現 ができたのは映像の強みだし、そして今野さんの才能だなって思う。 一見ファンタジーって思われる世界 を有用することで、自分のリアリズムを届けようとする姿勢がきびしくもあるんだけど、やさしいなと思う。きびしいってことはやさしいんだなってことがホントに痛感させられたかな。 僕自身もそういう表現形態をとるし。 モノを創ってる人間として、今野さんたちのような人がいることはすごくホッとします ね。今後も楽しみにしています。

中村一義(音楽家)(デジタルマガジン『K.O.M』第2号より抜粋)


『好きな人やものが多すぎて 見放されてしまいそうだ』って椎名林檎さんの曲でありましたよね。 今野さんの映画を見ていて、この歌を思い出したんです。 今野さんは多分好きなものがいっぱいあるんでしょうね。人、動物、街、とにかくいっぱい。その好きなものたちを映しながら、未来にもそのものたちが形を変えてでもどこかに息づいていますように、って願っているように思えました。 願う姿は、あくまで慎ましやかで。 映された淡い瞬間が寂しかったです。 でもだからこそ、そういう瞬間を自分も決して逃しちゃいけないと、強く思いました。そんな映画でした。

横浜聡子(映画監督)