#2

絶対わからない

2011年6月23日 – 26日|千駄木・Brick-one
概要

東日本大震災後の東京で、恋愛をテーマに制作したバストリオの二本目の本公演。

コメント
田崎恵美(映画監督)

「大切な人の側にいることはとても難しい。
列車に乗れば会えるじゃない、と子どもたちは家を出て、電話をすれば届くじゃない、と恋人たちは離れている。会えない誰かを近づけるためにつくられたはずのものが、いつのまにか会いたい人との距離を広げている。
私達の世代にとって『絶対わからない』は人事ではない。
お芝居が何度も断絶されながら前へ前へと進んでいく、繋がっていく不思議。
誰かを想う気持ちがものを動かすという原始的な力が溢れる空間。
それらを目前にして、じわりじわりと誰かへの思いが高ぶる。
アナログテレビがうつらなくなり、大きな天災が起こった。 奇しくもそんな年に生まれた作品ではあるけれど、もっと昔からじっくりと蓄積された思い、
「もの」と「大切な人」と「ある場所で生きる」ということについて今野さんがずっと考えてきたことなの だと思います。

やついいちろう(エレキコミック)

その日はとても暑い日で、初めて行く街はなんだかワクワクさせてくれた。路地を曲がり普通の民家の様 な場所。よくわからないけど田舎のおばあちゃんの家に来た気持ちになった。
席に着くと役者ととても近く、というかほぼ同じ空間にいるので緊張した。
2011年はいろんな事があった。本当にいろんな事があったのでそれを無視する事はとてもできない。それ を呼吸してどう吐き出すか。僕は観ている間とても心地良かった。終わり。

クレジット

作・演出・映像|今野裕一郎

出演|
狗丸トモヒロ
小澤薫
上村梓
児玉悟之
小林光春
今野裕一郎
佐々木キミテル
二村香央里
橋本和加子
平石はと子
堀咲恵(映像出演)

衣装|irishcream(安食真 告鍬陽介)
舞台監督|磯村令子
照明|井坂浩
音響・宣伝美術・web|児玉悟之
演出助手・音響オペ|澤田栄一
演出助手|木谷行江、迫尻弘
記録写真|松下壽志
記録映像|早稲田大学映画研究会
制作協力|尾原綾、滝沢佑果
制作|とやまりき
協力|公益財団法人セゾン文化財団 絶対安全ピン

主催|バストリオ