坂あがり相談室plus

扉の開け方

2018年 5月22日 – 6月10日|横浜市・急な坂スタジオ


演出|今野裕一郎

主催|急な坂スタジオ

[概要]


急な坂スタジオによる「坂あがり相談室 plus」に選出された今野裕一郎によるプロジェクト。【いつか劇場で公演するために必要なことを創造環境で試行錯誤してみる】と急な坂スタジオが提案するこの企画において、今野が20日間急な坂スタジオに滞在し、リビングのように人が集まる場を作り、様々な試みを行なったプロジェクト。


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「坂あがり相談室plus」2018年度版!の振り返り



[挨拶文]


今野裕一郎
20日間、急な坂スタジオ2で演出家の自分を展示するという日々を過ごしました。


日常と創作のあいだの扉のことを考える日々です。誰が開けるのか、いつ閉まっているのか、この部屋が呼吸するには生きている部屋にするために何をしていこうか、そんな風に考えていたと思います。初日は近くの花屋で植物を買ってきました。あまり水をやらなくても良い木だけど、育てるためにここに通う、という役割を自分に与えることが最初の作業でした。それから書ききれないくらい本当にたくさんのことが起こりました。毎日違う人が訪ねてきてくれて、会った事のない人が扉を開けてくれたり、西アフリカの音楽について話したり、美味しいコーヒーを淹れたり、ドキュメンタリー映画をつくったり、落語を披露してもらったり、最後の日には20人くらいが来てくれて、そこで生まれた演劇の発表は素晴らしく、部屋はこの時のためにあったのかと思える瞬間を体験しました。自分には捉えきれないくらいのことが同時に起こるアトリエのようなサロンのような部屋になっていました。ある人が「ここはリビングですね」と言ってくれて、生きている部屋になったのではないかと感じることができた充実した日々でした。


この相談室plusは、公演に向かった日々でないことが素晴らしいと思います。それは可能性に満ちた日常を持つことです。そんな日々の中で、何より僕にとって大きかったことは、急な坂スタジオのスタッフの人たちに敬意を持って扱ってもらえたことだと思います。当たり前だけど、これはとても得難いことだと思います。またあの坂登りたいなあ。急な坂スタジオの皆さん、スタジオに来てくれた人達、ありがとうございました。