こどもえんげき部
あたらしい朝
2016年3月26日|足立区・ギャラクシティ 足立区こども未来創造館
概要
バストリオがギャラクシティ 足立区こども未来創造館より依頼を受けて継続して行なっているこどもえんげき部。その年集まったこどもたちと、半年かけてゆっくりひとつの作品を作り上げ、春休みに発表会を行った。
コメント
山本良子/ギャラクシティ
初年度、子ども達5名とバストリオでスタートした「こどもえんげき部」。早いもので3年目を迎え、メンバーは12名まで膨れ上がった。半年の活動を3月に終えると、再び「えんげき部」が始まる秋までみんな待って、また入部してくれる。半年経つとみんな一回り大きくなり、少しだけお兄さんお姉さんになって、そこに新たなメンバーも加わり「えんげき部」が始まる。
珍しく男の子のメンバーが増えてより賑やかになった今回の「えんげき部」。発表までの半年間、子ども達にもバストリオにもいろんな事態が起こって、それを前向きに乗り越えながら作品『あたらしい朝』を作り上げていった。
『あたらしい朝』は子ども達が自由に考えた4つの物語で紡がれていく。「雪山で遭難した仲間たち」「空から隕石が降ってきて逃げ惑う人々」「新しい星へ行って発見したもの」「新しい会社を立ち上げた顛末」と。最後に演じられた、新手のネットショッピングの会社をみんなで立ち上げ大成功をおさめるも社長はカジノに取りつかれ、そのうち会社の株は下落の一途、ついに会社は破産の時を迎える…という社会の悲哀を描いたような物語も、子ども達の手にかかれば、まるでそれは夢のような、光がキラキラ降り注ぐような物語として再生するのだと、それは本当に印象深かった。
『あたらしい朝』のフィナーレはひとりひとり自分の未来の姿を思い描いて締めくくられた。「小学校の先生」「歌手」「消防士」「女優」…みんなの思い描く未来の姿はそれぞれ違えども、また半年後、4年目の「こどもえんげき部」が始まる時には、もう一回り大きくなったみんながやってきて、いつもと変わらないバストリオのメンバーが彼ら彼女らを笑顔で迎え、またひとつの作品をみんなで作り始めるのだ。
クレジット
演出・構成|今野裕一郎
作・出演|
こどもえんげき部のみんな
新穂恭久
主催|ギャラクシティ 足立区こども未来創造館