Holy cow/わたしたちは一度しかない

at 京都芸術センター

KACパートナーシップ・プログラム2024

目の前に土地があった。誰のものでもない土地だった。牛がそこにいた、牛はどこにでもいた、牛は眠っていた、牛はわたしたちのことを救うと言った、牛は死んだ、牛は驚いた、牛は神様だった。神様は七人いた。神様は一人だった。人間は自分が生まれた土地で自分が信じるものを見つけて生きた。信じるものは曖昧だし透明だ。牛は後ろを向いた。土地から去っていった。このことを誰かに伝えなければいけないと人間は口にした。忘れてしまわないように覚えておくためにすべて同時に現れた。人間はこの生をたった一度しか生きることが出来ない。地獄のような出来事がどこかで起こる。破壊と再生。人間はしぶとい。そしてあっけない。私たちの目の前には風景があった。また牛がいた。神様がいた。見たことがない私たちがいた。神様はまたいなくなって遠くから音楽が聴こえてきた。私たちの音楽は神様にも牛にも聴こえていた。奇跡は一度だけしか起きない。私たちはたった一度だけの出来事のことを考えることにした。眠る前に。

大切なお知らせ

出演者の本藤美咲が体調不良により降板することとなりました。なお、公演につきましては予定通りの日程で実施いたします。ご予約のキャンセルなどをご希望のお客様はinfo@busstrio.comにご連絡ください。

どのような態度で本作に取り組むのか、今野裕一郎と本藤美咲のコメントは下記リンクにて掲載しております。

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ABOUT

バストリオは2024年11月2日から4日にかけて、京都芸術センター フリースペースにて新作『Holy cow/わたしたちは一度しかない』を上演します。

本作は、沖縄県にある高江・辺野古という地域との出会いを通して創作した『わたしたちのことを知っているものはいない』(2016)の続編。今回は、京都という土地にフォーカスすることからさまざまな出会いをもとに創作します。

ある場所に流れた時間は歴史として、ある場所に降り積もった言葉は文化として、わたしたちの身体に流れ込みます。「沈黙」と共に雄弁になったその身体、発露することでしか混ざり合わない個の姿。黙ってることなどできなくなったわたしたちは、名付けようもないたったひとつの生命(いのち)として、一度だけのこれを握って立っていた。

ある土地で今を生きている人間たちと、そこに流れ続けている歴史・文化・時間に光を当てることから、一人の人間が辿ってきた「運動」をまったく関係ないと思われるものと共に街へと反射させるライブパフォーマンス作品です。

TIME TABLE

2024年11月2日(土)〜4日(月・祝)

11月2日(土)19:30~★倉田翠さん(akakilike)
11月3日(日)13:00~
11月3日(日)17:00~★出演者と今野裕一郎
11月4日(月・祝)13:00~★八角聡仁さん(批評家)

受付開始・開場:開演の30分前
上演時間:約80分
★=アフタートーク

会場 京都芸術センター フリースペース

TICKETS

一般
予約 3,000円 当日券 3,500円

大学生以下
予約 2,500円 当日券 3,000円

14歳以下無料

リピーター割
一律 2,000円

・全席自由席
・当日精算(現金のみ)
・0歳のお子様からご覧いただけます
※出入り口付近のお席をご希望の方はメッセージ欄にご記入ください 

CREDIT

演出 今野裕一郎

出演
黒木麻衣
坂藤加菜
佐藤駿
スカンク/SKANK
中條玲
橋本和加子
本藤美咲

※本藤美咲は体調不良のため降板となりました

音楽 高良真剣

楽曲提供
槌谷颯晃
中村太紀
本藤美咲

音響 スカンク/SKANK

宣伝美術
嵯峨ふみか(デザイン)
黒木麻衣(イラスト)

記録写真 manami tanaka

制作協力 豊山佳美

制作
橋本和加子
中條玲

主催・企画 バストリオ

共催
京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)
「KACパートナーシップ・プログラム2024」

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『Holy cow/わたしたちは一度しかない』関連記事をnoteにて更新中📖

作品内容に踏み込んだインタビュー記事や、出演者紹介記事など、日々更新していきますのでお楽しみに!

1.今野裕一郎インタビュー[前編]

2.今野裕一郎インタビュー[後編]

3.self-introduction/represent|中條玲

4.self-introduction/represent|橋本和加子

5.self-introduction/represent|黒木麻衣

6.self-introduction/represent|佐藤駿

7.self-introduction/represent|坂藤加菜

8.self-introduction/represent|スカンク/SKANK

9.self-introduction/represent|本藤美咲

MAP

京都芸術センター

京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2

アクセス
・地下鉄烏丸線「四条駅」、22・24番出口より徒歩5分。
・阪急京都線「烏丸駅」、22・24 番出口より徒歩5分。
・地下鉄東西線「烏丸御池駅」、4番出口より徒歩10分。
・市バス「四条烏丸駅」徒歩5分(3、5、201、203、207 系統など)
・駐車場なし。駐輪場あり。

PROFILE

バストリオ

主催・企画

パフォーマンス作品を制作するコレクティブ。2010年⽴ち上げ。⽣きていく中で出会うビビットな瞬間を⼩さなシーンへと⽴ち上げるクリエイションを⾏う。様々なメディアを⽤いることで断⽚的な時間を構成し、いくつもの⾏為・出来事・モチーフをバラバラのまま配置する上演は、⾳楽的なグルーブを帯びながら“名付けようのない⽣”を描き出す。存在そのものを肯定するような祝祭的な時間は、観客の想像⼒を喚起し世界を捉える視点に奥⾏きをもたらす。第14回せんがわ劇場演劇コンクールにてグランプリほか3冠受賞。

今野裕一郎(こんの ゆういちろう)​

演出

1981年生まれ。演劇作家・映画監督。ドキュメンタリー映画から創作を始めて2010年よりバストリオを主宰し、全作品で作・演出を務める。舞台、映画、インスタレーション、文筆など活動をボーダーレスに展開して作品を発表。2021年に北海道・知床で「葦の芸術原野祭」を立ち上げ、企画・運営に関わる。コロナ禍で撮影した新作映画『やさしい家』『YOU CAN SEEEE IT』『縄文のはじまり(仮)』の三本を公開予定。

黒木麻衣(くろき まい)

出演・宣伝美術(イラスト)

1992年鹿児島生まれ。
女子美術大学ヴィジュアルデザイン専攻卒業。
主に絵・イラストレーションを主体にした作品を発表。

「バストリオ」ではアートワーク全般を担当。
上演やワークショップで行われている「クリエイション」に関わり、
描くことにフィードバックしている。
Web

坂藤加菜(さかとう かな)

出演

1993年東京生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒業。2019年よりバストリオメンバーとして参加。ダンス、演劇、演奏の活動をその都度、隔たりをもったりもたなかったりしながら行う。バンド「山二つ」、ユニット「inter/view」など。
Web
Photo by 光岡幸一

佐藤駿(さとう しゅん)

出演

映画美学校アクターズコース一期初等科修了。横浜国立大学大学院Y-GSCスタジオ修了。
TVCM制作会社勤務を経て、2016年ごろより舞台芸術に演者として参加し始める。近年の参加団体に、屋根裏ハイツ、Dr. Holiday Laboratory、円盤に乗る派、など。
バストリオへの参加は、2016年『私たちのことを知っているものはいない』(@京都 punto、桜台 pool)が初参加。2019年『ストレンジャーたち/野生の日々』(@ VACANT)以来5年ぶりに参加します。
Photo by 瀧本信幸
Web

SKANK / スカンク​​

出演・音響

音楽家。05年より振付家、映像作家、音楽家によるパフォーミングアーツカンパニー“Nibroll”に加入、以後2023年まで全作品の音楽を担当。また他ジャンルのアーティストと積極的にセッションしており主に身体表現の舞台に楽曲の提供、演奏、コラボレーションを国内外で行っている。2015年よりインスタレーション作品の制作、近年では国内外の映画音楽を担当するなど活動を広げている。週1で西荻窪のワインバー“Bar Le Matin”のバーテンをやっている。
Photo by 深澤孝史

中條玲(ちゅうじょう れい)

出演・制作

1999年生まれ。長崎県出身。舞台芸術に出演や制作として参加。バストリオ作品は2022年『一匹のモンタージュ』から継続的に参加し、2024年にメンバーとなる。
2022年から2024年5月までこまばアゴラ劇場制作部。2024年よりPARAスタッフ(企画・運営・演劇コーススタッフ)。また、並行して日記やテキストの執筆といくつかの取り組みを実施。植物を預かり日々の世話を行う「植物旅館」、コース料理の提供を行う「転蓬」など、主に自宅を場所として開きながら展開している。
Web
Photo by 今野裕一郎

橋本和加子(はしもと わかこ)

出演・制作

1984年大阪生まれ。京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科卒業。佐藤真ゼミでドキュメンタリー映画を学び、宮沢章夫が演出する授業公演で初めて舞台に立つ。2010年にバストリオを立ち上げ、俳優・制作・録音を担当。バストリオの配信企画『///(かわ)』ディレクター。葦の芸術原野祭実行委員(北海道・知床)。映画出演作として今野裕一郎監督『グッドバイ』、『ニュークリアウォーター』。菊沢将憲監督『凹/eau』、『二羽の鳥、徹夜祭。』がある。
Instagram
photo by Ralph spieler

本藤美咲(もとふじ みさき)​

出演

1992年生まれ。音楽家。
即興演奏と作編曲の二極を基盤とし、多様な分野のアーティストと共演・共同制作を行い日々触手を伸ばす。主宰バンド『galajapolymo』を2018年に結成。他『Tokyo sound-painting』『OTOMO YOSHIHIDE Small Stone Ensemble』『渋さ知らズオーケストラ』など参加プロジェクト多数。
Web
Photo by 大塩ハチ

高良真剣(たから まはや)

音楽

1992年生まれ、神奈川県出身。音楽家・デザイナー。
多摩美術大学在学時にアフリカ打楽器を学ぶ。パーカッションで東京塩麹・La Señas・galajapolymo、ベース・コントラバスで山二つ・東郷清丸巛・YankaNoiに参加。バストリオ、ヌトミックなどの舞台芸術団体に参加。近年は楽曲制作、ソロ、即興演奏を主軸に活動中。
2016年よりオルタナティブ古民家・飯島商店を運営。2020年ギニア共和国でバラフォンの名手Epina Bangoura氏に師事。2021年ソロライブ作品「people in the dark room」を発表。
Photo by Yoshihisa Shindo

嵯峨ふみか(さが ふみか)​

宣伝美術(デザイン)

バストリオ「ストーン」に出演後、たまに宣伝美術などで参加。
過去にオフィスマウンテン、趣向、モメラスなどの宣伝美術を担当。
Photo by 佐藤瑞季

manami tanaka(たなか まなみ)

記録写真

1990年生まれ。京都府出身。今は兵庫の山奥で暮らしている。
私はとても忘れっぽくすべては終わってゆくので、すべてが終わったあとに必要な思い出をあつめています。
写真、テキスト、さまざまな記録。
ほか、舞台芸術や音楽の現場に記録として携わることが多い。
また「真夜中の波」という名前でテキストから装丁までひとりで本を制作し、ちいさく販売していたりもする。

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お問合せ:バストリオ info@busstrio.com