黒と白と幽霊たちとは

パフォーミング・アーツ・コレクティブ「バストリオ」と音楽家・松本一哉 が共同で制作したパフォーマンス作品です。2016年に東京・谷中にある宗林寺で初演して以来、全都道府県での上演を目標に、これまで15都道府県・42回におよぶ公演を行ってきました。

舞台に並ぶのは詩やインタビューで採取した言葉、宮沢賢治の『よだかの星』の一節、テロを伝えるニュース記事といった多様な言葉と、俳優の身体、舞台美術として扱われる光と影。さらに金沢出身の音楽家・打楽器奏者である松本一哉が即興的かつ緻密に生み出していく音楽が加わり、さまざまな要素によって空間を揺り動かしていきます。”ここ”と”どこか遠く”へと観客の思いと想像力を掻き立てる舞台作品です。

The Busstrio and Matsumoto Kazuya have been performing across the country as a tour repertoire since the premiere at Sorin temple in Tokyo /Yanaka in 2016.

They aim to performance the play100 times nationwide as well as in Japan.

This work quotes from “The Nighthawk Star” よだかの星(Yodaka no Hoshi) ,written by Kenji Miyazawa, and manifold words from poems, interview stories , and real terrorism news. On the stage, the light and shadow relate physical activity of actors.

In addition, Kazuya Matsumoto (musician, percussionist, born in Kanazawa) reflect in the space with improvised sound and elaborate music.

This show takes audience to “here” and “faraway” along with emotion and imagination.

公演情報

2024年8月15日(木)18:30
@斜里町旧役場庁舎(旧図書館)
北海道斜里郡斜里町本町42−1

チケット

一般 2,000円
高校生以下 500円

全席自由席
14歳以下無料

・開場/受付開始は開演の30分前
・上演時間は60分を予定
・お子様もご覧いただけます
※お子様とご観劇の場合、ご予約フォームのメッセージ欄にその旨をご記入ください。

演奏|松本一哉

出演

坂藤加菜
橋本和加子
菊沢将憲(声)

美術|黒木麻衣

協力|稲継美保、中野志保実

後援
斜里町芸術文化事業協会
斜里町としょかん友の会

協力
斜里町立知床博物館

プロフィール

今野裕一郎

作・演出・出演

1981年生まれ。演出家、映画監督、バストリオ主宰。京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科卒業。在学中に映画監督の佐藤真と演出家の宮沢章夫に師事し、淡路島で二年間撮影したドキュメンタリー映画『水の大師の姉弟』が卒業制作となる。上京後は遊園地再生事業団の制作チーム・ルアプルに参加して『ニュータウン入口』『ジャパニーズ・スリーピング』『トータル・リビング』に出演。2011年に友人の出産を記録したドキュメンタリー映画『3人、』を制作し、2013年にはシティボーイズライブ『西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を』で演出助手を務めた。2014年に監督した映画『Hello,supernova』が池袋シネマロサで劇場公開され、ドイツ・フランクフルトで開催されたNippon Connectionに正式招待された。2019年には映画『グッドバイ』がポレポレ東中野で公開され、過去作を特集したオールナイト上映が開催された。 2010年からバストリオを主宰し、演劇やライブパフォーマンスやインスタレーション作品を日本各地で次々と発表、他にも演劇を用いた教育活動や知床で行われている芸術祭で実行委員を務めるなどジャンルを横断した活動を行なっている。

松本一哉

演奏

音楽家・サウンドアーティスト・ドラマー。
環境ごとにあるモノ・造形物・自然物・身体・装置など、本来楽器では無いモノも用いて多様な音表現を行う。自身で起こす音と場所毎に偶然に起こる環境音とが渾然一体となるように働きかけていき、日常の聴き慣れた事象に新たな切り口を与え、音に没入させる即興表現を追究している。
これまでにソロ作品「水のかたち (2015)」「落ちる散る満ちる (2017)」「無常 (2022)」の3作品をミニマル・アンビエントの名門レーベルSPEKKからリリース。
その他リリースに、バストリオのレジデンスプログラム内で制作した「オープン・グラインドハウス(2018)」、TAMARUと津田貴司とのトリオ音源「Amorphous (2021)」、坂本龍一追悼企画アルバム「Micro Ambient Music (2024)」などがある。
偶然に起こる環境音との即興による音源制作を基に、ライブパフォーマンス、サウンドインスタレーション、映画・映像作品・舞台公演・商業施設への楽曲制作、全都道府県を巡る演奏ツアー、今野裕一郎が主宰するパフォーマンスユニット「バストリオ」との企画や公演に参加や、2021年から北海道知床で開催されている「葦の芸術原野祭」の立ち上げから実行委委員として参加するなど、音による表現を軸に活動を展開している。
http://www.horhythm.com

坂藤加菜

出演

1993年東京生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒業。2019年よりバストリオメンバーとして参加。ダンス、演劇、演奏の活動をその都度、隔たりをもったりもたなかったりしながら行う。バンド「山二つ」、ユニット「inter/view」など。

橋本和加子

出演

1984年大阪生まれ。京都造形芸術大学卒業。2010年に今野とバストリオを立ち上げて以来、パフォーマー・制作として全作品に参加。バストリオのYouTube配信企画『///(かわ)』ではディレクターをつとめる。知床・斜里町で毎年夏に開催している葦の芸術原野祭の実行委員。

黒木麻衣

美術

1992年鹿児島生まれ。
女子美術大学ヴィジュアルデザイン専攻卒業。
主に絵・イラストレーションを主体にした作品を発表。
「バストリオ」ではアートワーク全般を担当。
上演やワークショップで行われている「クリエイション」に関わり、
描くことにフィードバックしている。

菊沢将憲(声)

出演

北九州市出身。高校時代より音楽を始め、博多のライブハウス「照和」でレギュラー出演。1995年「空間再生事業 劇団GIGA」に入団し、2000年より主宰となる。役者・劇作家・演出家として活動、韓国での公演も重ねる。2003年に主演映画「815」がバンクーバー国際映画祭にて審査員特別賞を受賞。2005年には出演した舞台「悪魔を呼び出す遍歴 学生」が利賀演出家コンクールにて優秀演出家賞を受賞。現在はフリーで活動中。野田秀樹・西田シャトナー・小野寺修二・ノゾエ征爾・江本純子・長谷川寧・西川美和の作品に出演。コンテンポラリーダンスの世界でも黒田育世・矢内原美邦・康本雅子の作品に出演しながら独自の活動を展開。2016年7月にアヴィニョン演劇祭で上演されたANGÉLICA LIDDELL演出の舞台「¿ Qué haré yo con esta espada ?」に出演し、活動の場を世界に広げる。また、監督した映画「おーい、大石」が、ぴあフィルムフェスティバルに入選し映画監督としても注目を集める。

映像

関連商品

『黒と白と幽霊たち』DVD

¥2,000-

バストリオ+松本一哉『黒と白と幽霊たち』全編を収録したDVD。 気鋭の映画監督・清原惟によるドキュメント。

バストリオ+松本一哉「黒と白と幽霊たち」Tシャツ

¥3,800-

会場にて限定販売していた黒白Tシャツ。 今回、ボディの色がグレーでオンラインストアに登場です。

上演履歴

TOKYO

2017.8.15 BUoY 北千住アートセンター
その場でひびく音や
もえがらののこすかおり。
劇中にでてくることばの
きえていくあわが
リアルに体験できたような気がします。
このむしあつさや
いただいたお茶のつめたさは
今生きていることを
実感できました。
とてもすばらしかったです


44歳・会社員・男性​

前回、冬に観させてもらって、夏に観たいと思っていたので今日観ることができてよかったです。
場所柄なのか、音と光がすごく強くて生き物みたいでした。本当に素晴らしかったです。


30歳・女性
2017.1.22 KREI SALON
もしかしたら私のかもしれない走馬灯のようで怖いくらいだった。五感が刺激された。

小川沙希・パフォーマー

これは素晴らしかった。海外でやるべき。

菊沢将憲・ 俳優/映画監督

HOKKAIDO

2024.8.15 斜里町旧役場庁舎

NIIGATA

2018.8.15 莇平集落内の野外劇場
夏の莇平で見たあの事象たち、役者の頭上の入道雲や蜻蛉や虫の音や雲間の光は、バストリオという事象を通してよりクリアーに、フラットに僕らを取り囲んでいると確かに感じたのだった。

ふんどし演劇ユニット山山山(さんざん)新見綜一郎

客席と舞台の境目がひかれることなく、観ているこちらも思わず前のめりになった。それは、彼らの表現が大上段に構えたものではなく、「それぞれの身体が触れているリアリティーの上に立つこと」が彼らの目指す表現姿勢だからではないだろうか。

ダンサー・大西健太郎

KANAZAWA

2017.8.12 アートグミ
久々に “わけわからん感” の高いものに出会えた。とても面白かった。 音も楽しくて、何ともリアルな異空間…いや…異空間にいながらのリアル感! なんだかんだでゆるい始まり方とか、ゆるい終わり方とか・・・そんなわけわからん感の延長線上に自分の帰り道があるというこの感覚が大変心地良い。

57歳・金沢21世紀美術館職員・男性

しばらく放心状態になるくらい心をうごかされました。今まで見たどんなお芝居よりも、まっすぐ深く届きました。シンプルな装置と人の力で緻密に組み立てて、光が影を浮き立たせ、音と声がダイレクトにひびく。途中から本当に言葉としてはどこからどうなったのか言語化できないけど、涙が出て来ました。本当に素晴らしかったです。もう一度、いや何度でも見たいです。

39歳・女性

音、光、時間、熱、役者の感情、作り出される全てが五感に侵入してくる感覚は、観客という他人行儀な立場では済まされない体験をもたらしてくれます。グミで見逃したという方!一体なんだかよくわからないという方!本当におすすめです。金沢での再公演おめでとうございます!

金沢アートグミスタッフ
2018.11.10-11 金沢21世紀美術館
自分が今生きていることをちゃんと見つめ直すきっかけのようなものに感じました 生身の人間と音の震動、言葉が重なったからこそ伝わるものでした

19歳・学生・女性

HAMAMATSU

2017.8.5 福厳寺
とにかくすごいモノを見たという感想です。 言葉にしづらいですが、ショウゲキでした。 8/6今日、この昼に見れた事に、とても意味を感じます。

44歳・会社員・男性​
2016.11.20 鴨江アートセンター
バストリオ+松本一哉「黒と白と幽霊たち」のZINEを読みながら反芻しています。101の空間ぜんぶが生きもののようになってて、あ 幽霊か。起こっている現象が自動シャッターで焼き付けられていくと同時に見えないうねりがどんどん構築されては揺らいでいって、すごい体験だった。

parlor COTEF / K'DLOKK / NObLUE 津ヶ谷小百合

KYOTO

2016.11.21 極楽寺
ただただ圧倒されました。音と役者の身体のエネルギー体になって迫ってくる感じ
あまり味わったことのない体験で、どう言語化したらよいかわからないのですが
イマジネーションの力でこんなすごい世界が作れるんだと思って感動しました。


34歳・会社員・男性

OSAKA

2017.8.13 Flag studio
耳の奥を音がグワングワンと鳴り続けました。あらゆる言葉が溢れてきて、でも言葉には出来なくて、ただ凄いものを見た、という実感だけをどすんと感じました。あの時、どこに連れて行かれたんだろう、と思い出します。汐見橋線に沿って自転車で黒と白と幽霊たちを見に行った日は 六十週間前の日曜日。思い出すとなんだか変な感覚になります。子供の頃のすごく遠くまで歩いた記憶のように、確かに僕はあそこにいたけれど、いなかったような気がする感覚です。ある空間に迷い込んだ記憶だけが鮮明に残っていて、でも果たしてそんな空間は実際に存在したのだろうか、と思う感覚です。歩かずに歩いて、今此処を出たり入ったりして、ふとさっきまで居た場所を思い出して戻っているうちに違う場所にいました。そんな空間がまたこれから何度も様々な此処と現在を飲み込んで立ち現れる、ということが不思議で想像もつかないです。

林俊作・画家

OITA

2016.11.26-27 AT HALL
不思議な、でもここちよい空間をもらいました。なんども転生しているという感覚は自分の中にはあまりないのですが、この時間に少しだけ古いものがとれて新しい皮をまとったような気持ちになりました。ありがとうございました。

43歳・販売員・女性

昨日に続き、本日二日目の観劇です。 言葉で上手く出来ないのですが、昨日、めちゃめちゃ衝撃でして本日もやってまいりました。また機会がありましたら伺わせてもらいます。本当にいいものを有難うございました。

38歳・公務員・男性

生の打楽器をバックに演劇がくり広げられるのはとてもおもしろかったです。
どんな写真たちであの世界ができたのかとても興味があるのでzineを購入したいと思います。

白猫屋・女性