SELF AND OTHERS

バストリオの野性 vol.02

SELF AND OTHERS

2016年2月19日 – 21日|3331 Arts Chiyoda


作・演出・照明
今野裕一郎

演奏
滝沢朋恵

出演
小山衣美
橋本和加子
滝沢朋恵
砂川佳代子
新穂恭久

音響|岡村陽一
照明・声|小駒豪
宣伝美術・記録写真|黒木麻衣
映像|和久井幸一
記録映像|新藤早代
演出助手|渡邊まな実
制作・主催|バストリオ


特設ページ


あたらしい人間がうまれてくる。
みるきくうばうつかまえるあばれるはびこるつながるはなれるほろびるさえずる。
個人と他者の境界で、空気が溢れている。

作品のタイトルにもなっている「SELF AND OTHERS」は、写真家・牛腸茂雄の写真集のタイトルであり、ドキュメンタリー映画監督・佐藤真の映画のタイトルでもあり、精神科医であるR・D・レインの著書のタイトルでもあります。
僕はドキュメンタリー映画監督の佐藤真さんに京都の大学で出会い、教わり、ドキュメンタリーについてひたすら思考した時間を過ごしました。表現者としての自分はこの時間によって作られ、いまも表現をつづけています。

佐藤さんが亡くなってから、その不在について向き合ってきた日々があり、いまもそれは続いています。そしてこの作品をつくる直前にはおばあちゃんが亡くなりました。記憶は残りますが、人は忘却していってしまうし、失うということはとても辛い事です。
でも、人は変わっていく生きものであり、変容していく事ができるということは生きものにとって未来を見つめるための大いなる可能性としてあるのではないかと、いま強く思います。


たくさんの人が死んで、たくさんの人が生まれてくる。
すでにこの世にいない者たちへの敬意をもって作品を発表することこれから生まれてくる者たちへの敬意をもって作品を発表すること、この作品が出演者たちと共にそのようにあったらと思います。

今野裕一郎(出典:当日パンフレット)