20170630

170630

近所の小さな路地の一角には行きつけのカレー屋がある。
ここはほんとに美味い、店主は無愛想だけどいつも同じように器に丁寧にカレーを注いでくれ、味も素材にもこだわりを感じるし、とにかく丁寧な仕事っぷりだ。こういう仕草や行為に出会うと一日の活力をもらえる。最後には器の裏とかにカレーがついていないか拭いてくれてから、ビニール袋に入れて渡してくれる。こうなると通わない理由はない、だから店でもらえるスタンプカードはいつのまにか貯まっていくし、またすぐに一杯だけタダで食える日がやってくるだろう。こういう店が一つでも住んでる街にあるということがものすごく大事だ。

新作映画『OVER, UNDER, AROUND & THROUGH』のために新しいパソコンで編集ソフトを色々と試している。
前に使っていたものより新しい型になったので一から勉強している。もっと音を自由にしていきたいのと、映像と音が拮抗して存在するために。
自分にとってはどういう場合でも一緒だけど、何かに優位性をもたらすようなやり方でなく、差別するようなみっともない思想からできるだけ自由でいたい。窮屈な思想には用がない。世間で流れるニュースや周りを見渡しても、権威というものはいつもみっともなくて、その優位性がもたらす排除から何も始まることはない。結局、向き合うこともなく、逃走劇が始まり自己正当化に必死になるだけだ。多様なものを許容する体験は自らの選択によってのみ生まれていく。もっと勉強して豊かな捉え方をして楽しみたいだけだ。
これから上映の機会が増えていくだろう。そのために今選んだことをきっちりやりきることだ。やるということへの熱量は上がっている。

夏、8月になればあちこち日本国内をツアーでまわる。
11月の新作にも足を踏み入れていってる日々だ。
感覚がすべて、それによって動いている。